2011年11月17日木曜日

地鎮祭


ここに至るまでの経緯は、話せばかなり長くなる。
当初は新築するつもりで土地を探していたが、なかなかこれという物件がない。
そんな折、立地も環境も言うことない中古物件に出会い、リノベーションの期待をかけて購入した。

この家を自分の理想のすまいに作り直すことができると一瞬にしてイメージが膨らんだ。

長年軽井沢の建物を見てきた自分の選択眼を信じたかったが、実際は、この熱い思いを実現するには、たくさんの乗り越えなくてはならない壁が待ち構えていた。

夏のみの使用だったその別荘を通年使用できるようにする為には、基礎を打ち直し寒冷地軽井沢ならではの断熱と換気の工事をする必要があった。躯体だけを残したいわゆるスケルトンの大掛かりなリフォーム工事だ。結局、地元の建設会社、リフォーム会社、工務店、大小合わせて5社から話を聞き、そのうち2社から見積もりを出してもらった。最終的に納得して最後の1社と契約するまで、何と5カ月の月日を要してしまった。

だから、工事が始まることはまさにお祝いだった。
11月15日、快晴。地鎮祭を行う。
工事の着工にあたり、地元の神社の神職に祝詞をあげてもらって、この土地をお祓いをして浄め、この家の安全と繁栄、そして工事の無事を祈願するのだ。神職は、お米やお酒を地面に播いて、土地の神様にお供えをしてくださる。その儀式を見ながら、私たちは自分たちがこの土地のよろずの神々からここに住むことを許していただけた気がして、心が晴れ晴れした。

儀式とはいいものだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿