2012年5月26日土曜日

庭づくり始動

引越しの片付けもようやく1階が多少落ち着いて住み心地もよくなってきたところで、
いよいよ気になっていた庭づくりに取り掛かった。

今週になって、ご近所さんから教えていただいた佐久の泉ナーサリーと追分のフラワーフィールドで
ハーブやお花の苗をゲット。

山の家の庭では、バラを中心に赤と白がメインカラーになっていたが、新居の庭では、ピンクからパープルへのやさしい色彩のグラデーションでカラースキームをたてることに決めた。この里山にある民家や別荘にも、白、ピンク、パープルの植物が多く植えられているのを見ると、この選択は個人的な好みというよりは、こうした色彩が地域に似合う色だから自然にそうなったのだろうと思う。

欲しかったサクラソウとクリンソウはお店に
もうこれしか残っていませんでした。


プシケーと散歩に出るたび、ご近所のお庭に咲くスイセンや芝桜やライラックや山桜をいいなあと毎日眺めていたら、ある朝、畑の前でご近所の方から声をかけられた。

「奥さん、お宅庭あるでしょ? これよかったら植えない? いらなくなって抜いたところなの」

発泡スチロールの箱に何と見事なアヤメの苗が何本も。私が感激してお礼を言うと、「お散歩に行ってらっしゃい。帰るまでにもっといろいろ入れておいてあげるから」と・・・。

それが下の写真です。アヤメに加えて芝桜とスイセンがぎっしり入っていて、これを庭に植えるのに
午前中いっぱいかかった。場所は、常緑樹と落葉樹が混ざっている東の庭。ここに南の庭に出るための小径を作る予定だ。



引っ越してきてすぐに買った手押し車。薪を運んだり大活躍。
こちらでは「一輪車」と呼ばれている。

東の庭に植えたアヤメたち
来年は濃い紫の花がつくだろう
そして、昨日はいよいよ重機が入って、南の庭に、キッチンガーデンとローズガーデンを
作るため、木の根っこを取り除き、表土をひっくり返して土を耕してもらった。
下の写真は、ガーデンを作る場所を白い紐で囲ってみた前日のもの。




重機ユンボの威力はすごい。操縦者の腕によるところも大なのだろうが、土を掘り返すとごろごろ出てくる大きな溶岩や、大きな木の根っこを掘り起こして脇によけたり、土をひっくり返したり、逆に掘り返した土を平らにならしたり、丸一日かかって、かなり広範囲の仕事をしてくれ、夕方にはガーデンと小径の下地が出来あがった。
ありがたかったのは、「イタドリ」という地下茎で広範囲に広がっていた強そうな雑草の茂みを駆逐してくれたことだ。




私も一緒に庭に出て、土の中から「イタドリ」のごぼうのような地下茎を取り除いた。大きなゴミ袋が3つできた。土の中から出てきた溶岩はトラックいっぱいになり、庭に使えそうな中くらいの大きさのを除いて廃棄してもらった。

プシケーはテラスでおとなしく見ていたくれた。(このテラスはまだ未完成で、手すりにスチールのバーが取り付けられ、2回目の塗装を施す予定)。




最後に、川崎の家からもってきたバラの写真を一枚。

鉢の中で庭に植え替えられるのを待っているバラたちが、こちらの涼しい気温に合わせてゆっくっりゆっくり開花し始めた。
下のバラ、ザマッカートニーローズ、蕾が大きく膨らんでから1週間かけてここまで開いた。
毎日毎日、ゆっくり開くバラを見られる幸せは、慌しい別荘生活では味わえなかったものだ。



2012年5月22日火曜日

上京 2012バラ展示会へ

5月20日日曜日快晴

長野県人として、初めて上京しました。信濃追分からしなの鉄道で2駅、軽井沢から新幹線で大宮へ。大宮から湘南新宿ラインで新宿に出て、デパートで買い物してから小田急線に乗って、所属バラ会の春のバラ展示会会場に向かいました。

軽井沢を朝出たときはひんやりとした空気だったのに、大宮に着いたら蒸し暑くてびっくりしました。

久しぶりの都会は人々がおしゃれで、魅力的なお店がいっぱい! 特にお花屋さんはどこも色とりどりの生花がいっぱいで、その華やかなディスプレーに目が吸い寄せられます。軽井沢のお花屋さんは珍しいものもあるかわりに、品揃えは少ないのです。中軽井沢には3軒しかないし・・・。

バラ展会場に着くと、今年はお花が遅くて間に合うかしらという会員たちの心配にもかかわらず、立派に咲いたバラ、バラ、バラのお花で華やかに飾りつけられていました。バラといえばまだまだ蕾の硬い軽井沢から来た私にはまぶしい光景です。



今年の新しい展示の試み、コーヒーカップに活けたバラと草花も本当にかわいらしく上品です。
私は今年は企画や準備に参加することができませんでしたが、バラの出来も、他の展示も素晴らしく、ここ何年かで急速に会員が増えた会の発展と成長を誇らしく思いました。



久々にバラ仲間に会って、思い切りおしゃべりして旧交をあたため、たくさんのバラをお土産にいただいて、池袋から高速バスで帰ってきました。

信濃追分のバス停に到着した頃には、すっかり夜も更けてあたりは真っ暗でしたが、夫がプシケーと一緒に約束どおり迎えに来てくれていたので、怖い思いもしないで無事薪ストーブの燃える家に戻ることができました。

2012年5月16日水曜日

ごめんね、ティナちゃん

先週はずっと大工さんや基礎屋さんが入って、テラス工事の毎日だった。
テラスの他にも、屋内のちょっとした追加工事もお願いしたので、足りなかった収納も
何とか増えて一気に引越し荷物の片付けが進んだ。

ばたばたとせわしない1週間が過ぎた日曜日の深夜に、プシケーの一番仲良しの弟犬オスカーの
ママからメールが入っていた。
胸騒ぎがしてメールを開くと、3頭のセターのうち、一番年上のティナちゃんが闘病を終えてお星様になってしまったという。。。
愕然として、涙が止まらなかった。ティナちゃんにぜったいもう一度会うつもりだったのに。。。


ティナちゃん


仙台のオスカー家のお庭で
左からティナちゃん、オスカー君、パトラちゃん、プシケー
ティナちゃんはセターの穏やかで人懐こい性格のよさを誰よりも備えているエレガントなお嬢さま犬だった。あくまでも天真爛漫に振舞うけれど、どんなことも許されてしまうチャームのある子なのだ。
末っ子のパトラちゃんは、いつもティナちゃんのやることを真似て、ティナお姉ちゃんにぴったりくっついていた。お姉ちゃんと同じことをやりさえすれば、人から愛されること間違いなしと知っていたからだろう。

プシケーの弟犬オスカーのご一家とは、5年前に出会って以来本当の親戚みたいなお付き合いをさせていただいていて、ゴールデンウィークにも、お盆にも、秋にも必ず軽井沢か仙台で一緒に休日を過ごしていた。

でも、昨年私たちが軽井沢移住計画を実行に移すべく、夏に旧軽井沢の山の家を売却してからは、そんなお付き合いがしばらく途切れてしまっていた。当初は秋に完成するはずの新居の工事が延び延びになっているうちに、ティナちゃんが昨年末から体調を崩してしまったのだ。大型犬の12歳という年齢を思えば、この期間がどれほど大事な時期だったかわからないのに、うかつにも私は、何とか小康状態のときに軽井沢に来てもらえるだろうと信じきっていた・・・。

ティナちゃん、ごめんね。
ティナちゃんにこの新しい家のお庭で走ってもらうのをずっと楽しみにしていたのに、間に合わなかったね。家づくりが長引いてしまって、ついに来てもらえなくなっちゃって、本当にごめんね。

自然が大好きだったティナちゃんは、私たちの新居に来てくれたら、お庭の木々の間を縫ってバンビのように嬉しそうに跳ね回ったにちがいない。私にはそんな姿がどうしても目に浮かんできてしまう。

ティナちゃんはつらかった闘病の苦しみから解放されて、きっと天国でも、お花の咲いた野山を楽しそうに跳ね回っているのじゃないかしら。

パパさん、ママさん、お気を落とされていることと思いますが、どうぞ元気を出してオスカーやパトちゃんのために、またがんばって下さいね。

2012年5月7日月曜日

人との交流 その2

軽井沢に越してきた途端に、素敵なことがたくさんあった。

連休前にテラスの基礎工事が始まり、工事の方から思わぬプレゼントをいただいてしまった。
こちらでは庭を掘ると浅間石と呼ばれる大小の溶岩がごろごろと出てくる。
その石の窪みに土を入れれば苔やお花を栽培できるという話を夫婦者の基礎屋さんからお聞きし、私も挑戦してみたいと大いなる意欲を見せたところ、さっそくお宅からすでに完成品のスギゴケや、植えてみるといいという芝桜やランまでもってきてくださった。しかも、とても栽培が難しいといわれている山野草の大輪トキ草まで分けてくださった。
お礼によかったら私のもってきたバラの鉢をひとつおもちくださいと薦めたが、バラは趣味ではないと却下されてしまった。


手前が植木鉢がわりになった溶岩 右ふたつはスギゴケが着生している
右上の芝桜などを石灯籠の横の大きな溶岩の窪みに土を入れて植えつけてみた

左手前のピンクの花が大輪トキ草

下の立派な肉厚シイタケは、お隣の奥様からいただいたもの。直径が10センチ近くある。何とお庭で 原木にシイタケ菌を入れて栽培していらっしゃるのだ。原木になるクヌギやナラは、お隣や我が家の庭にはいくらでも生えているから、シイタケ栽培には適した環境なのだろう。シイタケ栽培用の原木も近くで手に入るそうなので、私たちも近い将来試してみたいとまたしても意欲が湧いている。ちなみにこの倍ほどの量をいただいたシイタケだが、高温でグリルするとやわらかくジューシーでとてもおいしかった。オリーブオイルやレモン、お醤油をたらしていただき、5人で2日でなくなってしまった。

お隣の奥様も無類の植物好きのようで、一日に何回もお庭に出ては春先の植物を愛でておられる。私がもってきたバラやギボウシやクリスマスローズにも大いに興味を示され、どんな庭ができるか楽しみだと言ってくださる。



そして、ご近所にもう一軒、お知り合いができた。
藤沢から2年前に軽井沢へ移住された、私たちと年齢の近そうなご夫妻だ。大型犬を飼われていること、お庭への造詣が深いことで、すでにいろいろ教えていただいた。越してきて数日目にお茶にお呼ばれし、浅間石を使ってご自分たちで造園された山野草のお庭を見せていただいたが、軽井沢らしい自然を生かした私の目指すお庭の見本のようで、早速庭づくりの師匠が見つかったと喜んでいる。

最後に、今日突然山の家の別荘仲間のご夫婦が訪ねてくださった。毎年ゴールデンウィークには、
獲れたての筍をゆでたものを山のように分けてくださるのだが、今年も少し遅れて、でも忘れずにいらしてくださった。私たちが家庭菜園をしたいと前から言っていたので(夫の担当ですが)、ご自分たちがやはり家庭菜園で使っているという豚糞堆肥も運んできてくださった。農家の方が使っているという普通では手に入らない肥料とのことで、本当にありがたいことだ。
ここの土は何層にもなった腐葉土なので栄養分があって、多分上手に野菜が作れるのではないかということだった。

お庭づくりへの期待が高まってきた。お陰でこちらでの交友関係も恵まれたものになりそうだ。

2012年5月3日木曜日

新居でのゴールデンウィーク

ゴールデンウィークに入る前には、家族が泊まれるようにするための家の準備に加え、義母の老人ホームのお引越しもあって慌しかった。義母は大宮のお庭のきれいな老人ホームに空きがあって入居することができ、川崎のホームから大宮に移動した。私たちから近くなったのと、お庭が好きな義母が喜んでくれたのとで、主人ともどもほっとした。

引越し荷物の整理もまだ終わらないままゴールデンウィークに突入し、この4月に大宮に転勤したばかりの息子と前々日にハネムーンから帰ったばかりの娘夫婦を新居に迎えた。何とかぎりぎりでベッドルームの準備は整った。

もちろんみんな、完成した我が家を見るのは初めてだ。義母の逗子の家から運んできた石灯籠も無事設置してもらった。この灯篭は義母がまだ元気だったときに、今にぜったい引き取って大切にしてねと言い渡されていたものだ。



家の中に入った娘の第一声は、「確かに家具や何かが我が家だけど、軽井沢の(山の)家と混ざっていて不思議な感じ」。それもそのはず、この家は自宅と別荘の2つの我が家を統合させ、両方の要素を色濃く反映させた家なのだ。

娘はこの家の細部までいろいろデザインして、今回の家づくりに大きな貢献をしてくれただけに、完成を目の当たりにして感慨もひとしおだったようだ。夜更けまで一緒に各箇所を点検しては、途中段階の苦労を思い起こして笑いあったり、完成形を喜んだりした。

息子も娘夫婦も新しい家で、それぞれ居場所を見つけ、楽器を弾いたり、プシケーをつれて庭に出てハンモックで遊んだりした。


連休に入るとともに木々の芽吹きが始まり、地面からも青い草が出現し始めた。
窓からの眺めはいくら眺めても飽きることはない。




同じ窓から、夕闇が降りてきた眺めもまた美しい。




昼間は暖かいけれど、夕方になると冷え込む軽井沢では、連休中もまだ薪ストーブは活躍している。プシケーも自分の居場所をしっかり確保したようだ。