2012年2月8日水曜日

セントラル換気システム

山の家ではOMソーラーシステムを採用していたので、屋根で集めた太陽熱が床下に送り込まれ、いつ行っても(雨が続いたとき以外は)ドアを開けると、家中がふわっと暖かく乾燥していてとても快適だった。湿度というのは人の快不快を左右する大きな要素だと思うが、ハッピーバレーと呼ばれ、山に囲まれた谷にある軽井沢では、湿度が高く、家づくりにも湿気対策が必須なのだ。

中軽井沢の中古住宅のリノベーションでも、断熱と湿気対策が最大の課題だった。

いろいろな工法がある中、私たちが工務店さんから薦められ納得してお願いしたのが、断熱とセントラル換気システムを組み合わせた工法である。我が家でいえば、リビングの壁の一角から外気を取り入れて床下に送り、地熱で一定の温度を保っている床下の空気層で暖められる空気を、さらに暖炉後ろの壁上から室内に送り込む。そして、家中に行きわたった空気は各部屋からダクトを通って再び床下に集められ、屋外へと排出される。こうして24時間新しい空気が取り入れられ、家中を循環して外に吐き出される仕組みだ。面白いのは、このシステムでは各部屋の排気口が壁の上部ではなく床に近い場所につけらることだ。匂い、埃やカビや花粉などのアレルギー物質はみな空気の下に沈殿するから、極めて理にかなったことらしい。

我が家では、このセントラル換気システムが、主暖房(薪ストーブ)の熱を効率よく各部屋に回し、建物内の室温を一定に保ってくれることに期待して、補助暖房は床暖房をやめてガス暖房機にとどめた。外気が床下に回って循環する点ではOMソーラーと共通しているせいで、ぜひ導入してみたかった。
このセントラル換気システムのお値段は、だいたい最初に検討していた床暖房に相当するくらいだった。

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